inoue Steak Hamburg Restaurant
inoue Steak & Hamburg Restaurant
文京区大塚1−4−15アトラスタワー茗荷谷104TEL/FAX 03-6912-2790
ランチ 11:30am~3:00pm(ラストオーダー2:30pm)
ディナー 05:30pm~10:00pm(ラストオーダー9:30pm)
茗荷谷駅前再開発によってアトラスタワー完成したのが2011年3月のこと。今から5年ほど前になりますが、その後すぐに開店した「inoue Steak & Hamburg Retaurant」の存在に私が気づいたのはごく最近のことでした。inoueレストランは表通りからはまったくわかりません。
春日通沿いにも目を引くような看板もありません。この店に辿り着くにはふた通りの道筋があります。一つ目が紫山堂薬局とローソンの隙間、エスカレータの脇を思い切って入っていく方法。もう一つがサンマルクカフェと三徳の間の隙間、自転車置き場に思い切って足を踏み入れて正面の「同潤会大塚女子アパートメモリアル玄関柱」を右に曲がった左側。簡単に言えば、「サンマルクカフェ」と「紫山堂」のちょうど真裏になります。
大きな銀色のナイフとフォークが目印です。
このお店は井上オーナーシェフがご兄弟で始めた「ステーキハウス武蔵野」(栃木県小山市)が発端です。ここで40年以上働いたあと独立、この茗荷谷駅前に開店したのが今から4年ほど前のこと。「この商売を始めてもう46年です」。ちょうどアトラスタワー建築のタイミングでもあり、店舗設計には井上オーナーシェフの希望もたくさん反映することができました。
ご家族が米国ロスアンジェルスにお住まいで何かと縁が深く、お店のロゴ、お店の前の大きなナイフとフォークから看板からハリウッドのデザイナーに依頼したものだそうです。ワインも当初はナパバレーのワイナリーに直接注文していました。店内にはナパバレーの地図や当時の註文書なども飾ってあります。
店舗の入り口は欧米のレストランのように重い二重の扉で仕切られ、外の暑さ寒さが直接店内に入りません。
調理場を囲むカウンター席のカーブの具合や、インテリアも井上さん好み。調理器具もロスアンジェルスなどで集めたものが多いそうです。
「ぜひトイレも見て」とご自慢のトイレは目立たない一番奥まったところ。これも二重のドアの向こうにしつらえました。トイレスペースもゆったり欧米サイズ。店舗のデザイナーからは「もっと席が置けるのに勿体無い」と言われたそうです。
ステーキは和牛。ステーキの「落とし」だけでつくる「ハンバーグ」はステーキ自体の旨味が詰まっています。「つなぎ」が少なく、ハンバーグは触れると「ほろっと」くずれてきます。「フォークとスプーンですくって食べていただきたい」とナイフは置いてありません。 ハンバーグも「ステーキのように焼き加減をおっしゃっていただきたいほどです」と井上シェフ。
テーブルのソースは父上が贔屓にしていたステーキ店のシェフが外航船のコックをやっている時に考えついた味を引き継いでいるそうです。年季が入っています。
カウンター越しに心優しいシェフとの会話を楽しみに通う常連さんも多いようです。 「ひとりでいらっしゃる女性が多いのも特徴」だそうです。
席数も十分ではないのでランチもディナーもできたら「予約をしていただければ」とオーナーのお願いがありました。(2016,02,02 掲載)