中国料理 豊栄 (Hou ei)
文京区小石川5-38-14 KDビル1F Tel. 03-3868-3714
11:30〜14:30 / 17:30〜22:00(21:00 LO)
定休日: 水曜日
「街場の中華料理店のメニューはどこも同じようなもの。私はそれを変えたかったのです。」と語るのはオーナーシェフの進藤さん。
播磨坂を下って千川通りを左に折れ, 少し行った「酔処 ちょこや」の並び「らんや」さんの手前にあるのが今年4月11日に開店したばかりの「中国料理 豊栄(hou ei)」です。
界隈を見てくださっている方から「ぜひ行ってみて」とご紹介いただいたのがきっかけでした。そろそろ取材にと考えていた矢先週刊文春8月4日号の「斬り捨て御免!食味探検隊」に紹介されているではありませんか。しかも高得点。
お店で「文春に紹介されていましたね」と言うと、進藤さんから「文春の反響が一番良かったです」とのこと。よく伺うと、文春以前にも「ブルータス」「大人の週末」などにも既に紹介されていました。 「豊栄」は開店間もないにもかかわらず既に有名店でした。
オーナーの進藤さんは柏市の中華料理店での修行を皮切りに横浜の中華街、目黒の香港園などでの経験ののち2010年から渋谷道玄坂の「月世界」に入店、2年目から今年の初めまで料理長を任されていた実績の持ち主です。「月世界」から来ていただくお客様もいらっしゃるようです。
どこの中華料理店にもある青椒肉絲、餃子などおなじみのメニューはなく耳慣れない「ボウチャイファン」「黄橙籠豆腐」「夫婦肺片」など興味深いメニューが並びます。これまで四川、上海、香港、台湾など多様な師匠から学んだ結果生まれたのがこれまでの中華料理の型にはまらないオリジナル・メニューだそうです。中国のXX料理ではなく、強いて言うと、中国料理「豊栄風」なのです。
メニューの中に「正宗麻婆豆腐」というのがありますが、この「正宗」は「正当派」という意味。進藤さんが目指すのは「中国料理の伝統的な調理手順を大事に守ること」と言います。街場の中華料理店の多くは「どうしても手を抜きがちになってしまうのです。」 例えば「ひとことで炒めると言っても炒め方にも約15種類ほどあり、それぞれ炒める手順が異なるのです。」それを進藤さんは忠実に守っているのです。単に油通し、油切りして炒めるだけが炒めるのではなかったのですね。
もうひとつメニューを決める際に心がけていることが「作っていて楽しいものを召し上がっていただきたい」ことだそうです。これはいいことですね。
「若い調理師さんたちにも中国料理の奥深さや面白さをもっと知ってもらいたい。」「目をひくフレンチやイタリアンばかりでなく、中国料理にも若い調理師さんたちに興味をもってもらいたい」そうです。「中国料理をめざす調理師さんが毎年少なくて慢性的なコックさん不足」だとか、中国料理界に危機感を募らせています。
進藤オーナーシェフと管理栄養士の資格をもつ靖子夫妻の志の高さに負けないようにいただく方もぼんやりしていられません。しっかり味わいましょう。
特におすすめはランチメニューの「ボウチャイファン」や「夫婦肺片」「お好みの調理法でいただく新鮮な魚料理」(本日は夢カサゴの蒸し料理をいただきました。)ですが、「余裕があれば『丸鶏の八宝詰め蒸し』と『極上薬膳スープ』を召し上がってください。これは本当に美味いですよ」。 ぜひ今度いただきたいものです。(ただし3日前までに予約が必要。)
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