「切り師」長屋 明さんの作品ギャラリー

「切り師」長屋 明さんの作品ギャラリー
有限会社オフィス ケイ グループ
『OKGギャラリー』文京区大塚3-8-16
見学は予約制 03-3947-3016
Web : http://www.akira-nagaya.com
Facebook: https://www.facebook.com/kirishi.akira/

長屋明さんの作品を目にしたのは「浅野屋」さんの店内でした。それまでもテレビの番組で見たことはありましたが実際の作品は初めて。うっかりすると何でもない普通の書や、墨絵が飾ってあるとそのまま見過ごしてしまいますが、説明を聞き近くに寄って(それも極々近くにです)よーく見ると大変なことがわかります。描かれた筆のかすれ、猫の毛一筋一筋が紙から切り出されています。 これらを制作したのが「切り師」長屋明さん。

千葉県で生まれ、栃木県の日光で育った長屋さん、寿司職人の「笹バラン」に触発されて切り絵を始めたのは今から30年ほど前のこと。しばらくの間、ご実家の土産物屋さんの店頭に並べることはありましたが、基本的に「あまり目立つことはしない性格」で 自宅にこもってコツコツと腕を磨き、作品を作りためていたそうです。それが大きく変わったのが2011年の東日本大震災。観光客が減った鬼怒川温泉を少しでも盛り上げようとネットに紹介。その後、NY マンハッタンのギャラリーから声を掛けられ渡米。
2週間の予定で始めた初の海外個展。はじめは少なかった来場者も日を追うにつれて口コミで広まり、メディアにも紹介されて大盛況。それから長屋さんの日常は忙しくなりました。
茗荷谷界隈で長屋さんの作品を常時見られるのは「オフィスケイグループ」のOKGギャラリーと「大塚仲町浅野屋」、茗荷谷駅近くの「茗荷谷カフェユー」の店内。
長屋さんの作品は平面的に鑑賞して隠された小さなユーモラスなオブジェや作者のサインを見つける楽しみもありますが、立体的に見ると全てのパーツが1枚の紙(普通のコピー用紙です)で一つに繋がっていることにも驚きます。この凄さを見てもらうために展示方法にも工夫をしたようです。ミラノトリエンナーレ美術館にて開催されたJapan Design Weekに招待された作品、ディズニーの依頼で作ったスターウォーズのロボットBB-8用に制作された作品も展示されています。
「切り絵の良いところは、誰でも好きなときに簡単に始められること。紙と市販のカッターだけあれば良いのでお金もかかりません」、と長屋さん。でも、きっと根気は必要ですね。
大きく精細な作品には1年かかることもあるそうで、「途中、気分転換に小さな作品も手がけることも大切。小さな作品でもやり遂げたと言う達成感が次の作品へ取り掛かるエネルギーになる」そうです。
切り方や見せ方に常にチャレンジすると言う長屋さん。これからも活躍を!
今後の展示予定・テレビ出演などは長屋さんのホームページを参考になさってください。(2018年9月26日)

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